たびたび街中で目にするようになったのは育てやすく強いからだろう。
白い花は下から順番に咲き、やや細長い葉は部分的に貫生葉、バッチの選んだそれとは少し異なっているけれど
甘いジャスミン様の香りが闇夜に充満し、特定の蛾を誘う様子は
人目につかない逢瀬を彷彿させてしかたがない。
過去から現在に目を向けさせるけれど
過去のそれはそれは素晴らしかった栄光を知っているのはこの花の特権だろう。
存分に味わい尽くしてから戻ってきたらよい
その味わっている今も、どこでもない現在にいるのだから。
そして刈られても地を這っていた