together with global breathing

mabulの光翠、こころが動いたことを綴ります。 永遠に地球が平和でありますように。

今夜の二本

「Born to be blue」

トランペット奏者、チェット・ベイカーどん底から這い上がってくるまでのドラマ。
1960年代、マイルス・ディビスなどの黒人一色のジャズ界に白人スター現る。でもお約束でドラッグと暴力にからめとられ。チェットをイーサンホークが、ヒロインはカルメン・イジョゴ。イーサンの甘い震える声と、いつもラリっているような態度、音楽だけは誰にも(彼女の両親にも)譲れない強い姿勢、音楽映画にありがちなファンの望む演奏シーンだけではなく、本気でチェットになっている。トランペットの良し悪しを聴き分けられないけれど、ささやくような音がセクシーでたまらなかった。最後のシーン、歌詞を理解してネックレスを外し、涙をこぼすけれど毅然と店をでていくカルメンの潔さ、美しさ、震えた。それを見送るまなざしの切ないこと。

ロバート・バトロー監督。

 

「好きにならずにいられない」

アイスランドから届くラブストーリーはまた切ない。フーシ(グンナル・ヨンソン)は43歳デブのパラサイトシングル。会社ではいじめられ、戦争ごっことジオラマを愛するオタク。航空会社に勤め有給も取ったことがなく海外にも行ったことはない。13歳の少年がそのまま30年たってしまった感。彼がダンスの会で送った女性に恋をした。盲目。献身。どうみたってこれハッピーエンドやん、いや違う。彼女は辛い気持ちを持て余し自分でもどうにもできずフーシを振り回す。「どうしてほしい?」彼の質問はこころからの言葉だった。箱庭だった彼の世界がどんどん広がって、見えない壁をこえていく。

 

フーシの姿にはすごく勇気づけられた。

どんなことだって、生きていく糧になるんだ。