父はサラリーマンだったが、祖母は呉服屋の3代目だった。
わたしたち姉妹はそれぞれ苗字が変わり、元気なうちに、と先月実家を閉めた。
いろんないきさつがあって、
母が嫁入りの時に持たされた着物の一部と桐の箪笥がわたしのもとへ。
(箪笥はわけあって友人宅へいまはお預かりいただいているが)
わたしのきもの、母の着物、どちらも仕付け糸がついたまま。
一度も着てもらえないのはあまりに不憫で
知人友人へお嫁入りしてもらっている。
どうぞ、生かされる場所で花ひらいてね。
小さな家紋がもっともっと小さく見えた。