時計を確認したのはそのあとだったけれど午前3時。
どのくらいの時間夢の中で横たわっていたのかわからない。
腹部が拡大しており、白い地図を大きく広げたようになっていた。
上からお腹がみえるようになっていて誰かがまわりにいるような気配がある。
白い地図には、緑色した三角屋根の小屋がパッチワークのように描かれている。
ところどころ切れているような蛇行した下手くそな道のラインがあったり
まだ物の形を視覚でとらえられないような幼子が作った旗のようだった。
生暖かい少しおされるような手の感触はみぞおちを中心にしてあり
ゆったりと撫でられているようでもあり、変化させられているようにも感じた。
その始まりも終わりもよくわからない時間の中で
ああ、変わったんだな、ということが身をもって自覚されてきた。
体は間違いなく三次元にあり、
この次元に合わせた時間の法則にのっとるべきなのだろうが
そういうルール違反ももう認知されているかのように
今までだったら誰も信じられないような方法で、大きく変わったんだ、と
そういうふうな体感がわいてきた。
その感触が感覚にとどくと、思考は歓喜で満たされた。
そうだったのか、こういう変容を肉体で受け取ることに意味があったんだ、と。
なんの根拠もないが、深々と安心感につかるように幸せな思いがうちよせ
こういうことに今までの道のりが必要だったんだと納得がいった。
ほんの白昼夢
夢でもなく現実でもないような
リアリティだけが頭の片隅に
「それは私には真実」と告げている。