2017-01-01から1年間の記事一覧
伯父さんから聞いた祖父はまったく知らない人物だった。 幼くして両親を失い、さらに幼い妹は寺に預けられ 祖父はまだ体も少年だった時分から身を粉にして働いていたという。 お金になるような仕事は何でもやった、でも妹をに養えるほどにはならないため 事…
時計を確認したのはそのあとだったけれど午前3時。 どのくらいの時間夢の中で横たわっていたのかわからない。 腹部が拡大しており、白い地図を大きく広げたようになっていた。 上からお腹がみえるようになっていて誰かがまわりにいるような気配がある。 白い…
ハニーサックルが日本に入ってきてスイカズラになった。 ジャポニカハニーサックル、とでも言おうか。 たびたび街中で目にするようになったのは育てやすく強いからだろう。 白い花は下から順番に咲き、やや細長い葉は部分的に貫生葉、バッチの選んだそれとは…
5月ってなんてきもちがいいんだろ どんなお天気だってどの植物もキラキラ輝いている 名前を知らない子たちも、知ってる子も、みんながもりもりと育っている 種を突き破り、土や殻をかき分けて地表に出てくるときとも違うパワー 地上での新鮮な風になでられて…
南阿蘇でのマッサージボランティア活動は、6月で一年を迎えます。 個人的に始めたことなので、個人的にブログで書いていくだけなのですが 関わってくださる方も増えてきてますので、できるだけ情報はオープンにしていきたいと。 (会計はだいぶ大どんぶり勘…
皐月 日本中に桜旋風が巻き起こった後のみどり 田んぼに張られた水に映るそらいろも、春の雰囲気をふんわりうつしている あらわになっていた土が周りから芽吹いた緑にいたわられていく 彼らにはどこからが傷でどこからがかさぶたかなんてないのかも 5月のマ…
卯月 きっと忘れない月になる熊本 春の訪れがさらに切なくなる記憶を胸に、だれもがまだこないその日を予感して 奇しくも予約した最安値の飛行機が到着したのは4月15日。 はからずしも、はかられたような、このマッサージ日程が決まってから まだ土の奥深…
旅は思い立ったときから始まっている ああ、これいいなー こうだったら素敵 そんな気持ちの時はもうすぐそこに 物理的な距離も、相手のことを何も知らなくても ぎゅーんと労わる心は飛んでいってる、とっくの昔に そして実際にこうして運ばれて行くのでした …
友達に勧められて巨樹に会いに行った。 樹齢1000年は軽くこえているであろう楠。 悠久という文字通りのたっぷりした存在感。 春の陽気をはこぶ風が細かい新緑を舞い上げる。 こんなに大地を確実につかまえる根はないのでは。 うきうきと楠に絡みついて周りで…
遠慮を捨てた中年女性ほど無敵なものはない。 そういうわけで、厚かましくも身近な方々へ「ねえねえ、熊本になにかしない?」とねっとり声をかけてまわっている。 友人たちは金銭的に協力してくれたし、助成金もいただけたりと、おかげさまで皆さんにささえ…
お香のクラスで知り合い、半年共に学ぶ仲間にキャンドル作家の女性がいる。 誠実でゆっくりと言葉を選ぶ初対面の印象とはまた違い、もっと柔らかい空気を演出できる色の使い手だった。 キャンドルといえば、毎朝つかう白いシンプルなものぐらいの知識しかほ…
弥生の早春、まだまだ寒波は居残ります。 毎朝表情を変える阿蘇山には心を打たれます。思わず合掌したくなる雲海。 このたびの滞在は4泊5日、延べ32名の施術をしました。 うち1名は動けないとのことでご自宅まで出張してきました。 日本において3月は年度末…
年も改まり、睦月。 予想通りの寒さにおいうちをかける寒波。 田畑からは霜柱がせり出し、山頂にかかる雪雲は重く動く様子もない。 凍り付いて開けられない窓から見える空には、途切れることなく雪が舞っていた。 今回の滞在は6泊7日。うち、1日は下野の仮設…
お休みの前日からもうお休みはやってきていて、ℱさんと地酒を温めて酌み交わす夕べ。 力いっぱいやるべきことが用意されていることを力いっぱい楽しんでできる、 その労働というにはあまりに充実した時間を「仕事」と呼ぶことができればいいんだけど。 遅く…