together with global breathing

こころが動いたことを綴ります。永遠に地球が平和でありますように。

IWAKI STAY Vol2

Day1
プレハブ小屋の受付と待合室。寒くない。素晴らしい。
「田畑にある砂利、土石の運搬」ミッション。
以前ご一緒だったご婦人と同行できて少し心強い。
いわきの方で、もう何十回目、無理なく手伝っている、ボランティア初めてだけど楽しくなっている、などお話伺えて嬉しい。
依頼主さんのところに行くのは二回目というご婦人からどんな感じかも聞かせていただく。
心つもりをしたけれど、到着した場所はどーんと広い田んぼ。
予報より早く本ぶりの雨。かっぱと長靴は無敵。
8名のメンバーで向かって土嚢袋も何百枚、スコップに一輪車、など気合十分。
しかし依頼は「漂流物の回収」。おお、そういうこともあるのか。
と、さして気にも留めず黙々と集める。あちらも、こちらも、と、かなりの広範囲。
依頼主は現れず、どうもこの辺り一帯の田畑主さんからの御願いか??
ランチタイムにリーダーへベテランボラが進言。
依頼内容が違いすぎる、ボラセンに確認しよう、この規模はボラの範疇を超えて居る、など。
車が分かれていているため詳細不明のままボラセンから職員が来て依頼主とリーダーと話しあい。
その間にランチとトイレ。車内で待機。
ほかのグループがポスティングをしていたり声をかけ合う。
雨のため午前で終了となる。本部に戻り機材を返しリーダーが報告、解散。
なーんだかとっても??な半日だった。
んー、どうなんだろうって思う。モヤモヤ。
ホテルのチェックインまで時間がある。外は雨。本屋さんで時間をつぶす。

Day2
先月ご一緒した方へおはようーって声をかけたらドン引きされた。なぜ?
「物置小屋の床板をはめる、果樹の根元にある泥だし」ミッション。
男子4名の依頼のところ、同時に手を挙げた私も入れていただき感謝~。
トマト農家の方のお車に同乗。休耕期で応援に、と。素晴らしい。
原発その後の具体的なお話を聞いて、そっかーと新しく知ることが多い、
丸森へボラに行ったお話もうかがう。
人が集まりにくい理由がたくさんあること、ようやく細い県道で山間のほうまで援助が始まったこと、など口コミでこそわかる事情。書けない事情など。
さて土嚢だ。樹木が自由に育っていると常に中腰で土嚢なのだ。
この単調なお仕事が好き!筋トレにボラきている!みたいな男子にはかなわない。
できることをできるだけペースでお手伝いさせていただく。
依頼主さまの顔色がすぐれず余計なお世話をしてしまう。反省。
朝から蒸し暑く汗だくだった午前、急に日が陰って風が吹き荒れた午後。
天候までガテンだ。握力ないわ。

f:id:kosui278:20191219184655j:plain帰り道は夕日がさしてきて夏井川はキラキラ輝いて。
越冬の白鳥と鴨がワイワイいて、その両川辺にはすすけた土砂と木片。
カメラに収める気力もないほどクタクタ。
シュールな光景を目に焼き付けた。

Day3
今朝の社協告知でボラ募集は30名に限るとのこと。
あわてて20分前に到着。すでに10名以上が待っていた。
依頼が少なくなっている、団体の到着があるなどの理由。
ここはハローワークじゃない。あぶれたらそれはそれで良いのだ。
地元で毎日のように来ている方に少々気後れ。
初めてですという方へはぜひぜひ、とお席を譲ってしまうのであった。
これは怠慢ではない!昨日からの腰痛のせいではない!
そしてマッチング2周目にいただけたのは「家屋清掃」。
東京から3名と地元1名。表に出ない情報を伺ってふんふん。
事件?は現場で起きているんやな、とひとりごち。
家財出し、床板泥さらい、家屋掃除、まで来ていることが少々嬉しいかな、と。
でも主のお話はかなりヘビー。家族事情っていろいろあるよね。
傾聴の依頼ってこないけど行間に常にあるニーズ。
寒いなあと思ってたら温かい飲み物や缶入りのお菓子まで差しいれ!わお!
ほっこりランチのあと時間はあまりないので集中。俄然やる気。
ボランティアの価値感はそれぞれ。
それぞれながら依頼主さんのニーズに最大限お応えしていこうと思っているけど、
そういうところも皆さま様々なんだなあと。
そういう多様性を現実的に体験して自分を振り返る、
という内観こそがボラから得られることなのかもしれない。

Day4
平日の依頼が少ないため本日も限定募集のため早め待機。
「家財を家の外に出す、室内清掃」ミッションを受ける。
高齢者ご夫婦が待つご自宅へ。
黴た床板をはがすのも、断熱材をとることもままならないほど物にあふれていた。
このカオスの中からお引越しで持って行くものと、倉庫にとっておくものと、
廃棄物にするものとを分別。若干5名でコンプリートは厳しい。
ベテランのリーダーボラさんはてきぱきと指示を出す。
換気と掃除、大胆な分別と掃除、モノの移動と掃除、掃除、掃除・・
この案件は大工さんが床板を剥がしてからでないと進められないと判断。
次の現場へ合流。
水の侵入が特にひどかった地域へ出向くとキソまでえぐられたお宅であった。
家を超えて道路まで広がった砂をかき集め川へ戻す作業。
若者もベテランも全力投球。少し道路が見えてきて家主さんに大変喜ばれた。
本音はこの家に住みたい、お役所がどこまでサポートしてくれるか、
保険では賄えない、現実と希望と揺れる想い
これからのことをまだ決められ無い。そりゃそうだ。
強さではなく片時も休めていない状況下、ぬぐえない疲労の中から
「元気をもらって頑張る」という言葉がとても辛い。
がむしゃらに時間いっぱい作業をして帰るとき、
深々と頭を下げてくださったままのご夫婦の姿がたまらなく切なかった。

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