together with global breathing

こころが動いたことを綴ります。永遠に地球が平和でありますように。

さなぎ作り

夜更けからサラサラと振り出した雨。

朝にはあがったが重たそうな雲を紅葉の山肌に残している。

高い山の冠雪がもうすぐ玄関までやってきそう。

日中の陽差しが日に日に有難く感じてくる。

もう少しぬくぬくさせてほしいけれど、季節は巡るのだ。

友人らと戸隠の森で野鳥を眺めながら散策したのは数週間前。

ブナ林は徐々に葉を落とし光を地表まで誘う。

桂の焦がしたような甘い香りに包まれる時間の豊かさ。

切れ目がない季節をこうして五感で感じ

一呼吸ごとに銀杏の黄金と紅葉の深紅、蔦のボルドーに身体も染まっていく。

太陽の時間が短くなるにつれ眠りも早く深くなる。

冬ごもりとは、まるで眠りこけているようにみえるが

活動してきたことを根付かせ意識の中で醸す大切な時期。

 

今年はセミナーのワークで蛹を作ってみた。

わたしの一部を冬眠させる。

 

どこかで囚われているかもしれない、そんな

問いかけにもなるかもしれない。

まだ何に気が付いていないのか。

何に心奪われ時間奪われ奉公しているのか。

 

一方で、何に守られているのか

誰を何をそばに置くことを許しているのか。

どのようなお包みであれば安心なのか。

 

 

深堀りすれば意味付けとかも面白いけれど

何よりも創造性がほどかれ自由になることが楽しかった。

 

イデアは前から少し温めていて

蛹は幼虫が作る糸で繭を作ったり乾いた硬い殻を作り

蝶になるまでの住まいのようなもので守られる。

守られつつも、その中に囚われる。

囚われ守られることで安心して全てを溶解させ

全く別の生物へ変容する。

 

蓑虫も蛹のひとつだから葉っぱはすぐにひらめいた。

拾って乾かしてあった葉や木の実、

綿を縒った糸、紅白だと動脈静脈みたいだしへその緒にも見える。

注連縄に作った麻をほどいてコットンとつないだり土台にしてみる。

分身として選んだのは多良間島の小さな珊瑚。

骨っぽくて風通しもよさそうだから息も深くできそう。

 

昔の葉っぱと、さっき拾ってきたばかりの桜の葉。

ポプラもまだ生き生きした黄色。

 

変容した後は飛べるといいな、そう思って羽もチョイス。

寒くないように火のエネルギーを秘めたユーカリの種もそばに。

お腹がすいても大丈夫なように栃の実も。

脳のようなクルミの殻もきっと知的な進化を支えてくれるはず。

 

ワークの指示で、蛹を包むものは二重か三重にと。

見えるような箱に収めてみる。

 

お部屋に吊るしたかったのだけど

結果的にお歳暮のようになってしまったが、なんだかめでたそうな感じ。

 

こういう時はぱぱっとできる。

誰もがちょっとしたアーティストなのだ。

 

さて、セミナーを受けながら意識がどのように影響を受けるのか

このさなぎが次のステージにどんな変化を経て蝶になるのか。

 

来年のお楽しみ。