together with global breathing

こころが動いたことを綴ります。永遠に地球が平和でありますように。

剣山⑤

下山の朝は天気予報通りの雨。

時間がたつにつれ強まるため早々に出発した。

 

なので思ったより時間があり

湧き水を汲んだり、西島神社を経由したり、

寄り道しながら下りようということになった。

 

標高が下がるごとに植物相が変わってくるのがわかり

巨木のいでたちに見ほれたり

鹿と間近で出会ったり(人が歩いていないため無防備にいた)

しとしと降られながら静かな時間を持てた。

 

登山道にナナカマド。

楠とは比べ物にならないけど

樹皮にびっしりと苔が付いており

一人で抱えきれない主幹、

自由気ままに伸びた枝葉、

若々しい新緑の揃った輝き、

どれも健康で永らえてきたのが伝わってきた。

思わず駆け寄ってしまった。

今年の樹木がローワン(ナナカマド)ということもあって

嬉し嬉しと感激だった。

地元でも探すのだが樹皮だけではわからず。

 

こういう出会いがあって

訪れる土地のお引き合わせにいつも感謝なのです。

家に帰ってから判明したのは、

この子が日本一のナナカマドだったということ。

 

剣山はナナカマドの森ですよ~、と

リフト乗り場で音声が流れていたがそうだったのか。

感慨ひとしお。

 

 

さらに雨が強くなって迂回路をゆくことに。

行くところも限られており、調べたカフェは休日、お店は場違い、

check inまでさ迷って高知までいってまう。

 

今夜は祖谷(いや)観光旅館。

祖谷観光旅館 | かずら橋まで徒歩4分

濡れて下山し冷えていた。温泉行きたい。

お宿にお風呂はあっても温泉ではない。

わかっていて予約した。

お宿の方から電話を入れてもらったホテルの温泉を割引で利用できると知ってて。

 

近くの温泉はケーブルで上まで上がるという不思議な作りだった。

昭和な感じもあり、いろりの焚いてある古民家が休憩所。

露天は抜群の眺め(晴れていたらきっと)。

お湯がまた素晴らしく、

天空の露店もほぼ貸し切り。贅沢~。

 

ホカホカほっこりでお宿に帰りダラダラしていたら夕飯に。

日本酒ならちびちびいける友のために

「飲み比べセット付プラン」を内緒で予約。

おちょこで来るんやろな、と思っていたら

「うちではこうなんです~」

とお店のオバアがワンカップを6本お盆でご提供。

地元のお野菜とお魚のシンプルかつ丁寧な和食膳。

シャー!

宴会はある意味ドリンクファイターの様相で

つぎつぎにワンカップを開け

飲めぬものは部屋呑み

標高がうんと下がっていたのに早々に酩酊。

消灯時間前に就寝。

 

清潔にお部屋も洗面・トイレも維持され

吉野川のきれいな水でお風呂も沸かしている。

過剰な干渉も、足りないものもなく、超お勧め宿となった。

 

爽快なお目覚めは快晴のお空から。

雨上がりの全て洗浄され切った空気の中かずら橋。

平家がこの地に落ち着いた時

もし追手が来たら刀で切って落とせるようにかずらで編んだ…

とかなんとか手作りの橋。3年おきに吹き替え。

渡らなかったけど丈夫なんだろうな。

 

吉野川って雨でも濁らないんだね。

同じ色をした岩が、岩が、岩が、、

実は人工的な岩もあった。

護岸のため工事を行うが

景観を損ねたくないからと型をとり

ほぼ同じ色形状でコンクリート壁ができた。

技術スゴイ。

 

本物の青い石、友人へのお土産を拾った。

 

琵琶滝がごうごうと流れ落ちる。

平家のどなたかが天皇を慰めるためここで琵琶を弾いたとか。

聞こえるんかなってほど迫力。

マイナスイオンで吹き飛ばされそうだった。

爆風、雨上がりのご褒美。

 

 

いざ帰郷、その前に。

道の駅を寄り道しながら松下製麺へ。

地元の方々に交じりセルフサービスのうどんに挑戦。

コシがあってお好みでアレンジできて生姜がきいて控えめに言って最高。

 

お腹を満たし高松市立美術館でフィンランド展を鑑賞。

旅先で美術館。

粋な計らいに感謝です。

ご招待ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、友よ。

ずうーっと運転していてくれてありがとう。

豆腐も揚げも大きかったね。